海外に全くと言っていいほど興味がない自分が臨んだヨーロッパ集団一人旅。同行した仲間が有名な観光地に赴く中、自分は田舎を求め、イタリアでは高田先生も聞いたことがないようなヴィアジェッロという町に一人で出かけた。

 海外に関心がないのに何故、今回の旅に参加したかというと、それはズバリ、就活で使える持ちネタを作りたかったから、ということに尽きる。いくら海外に興味がないと言っても、これだけグローバル化が進む中で、そんなことは言っていられない。そうは言っても、正直日本を出国するまで、いや、コペンハーゲンに入国した時も、それほど楽しみではなかった。

 しかし日が進むにつれ、また、ドイツでの出会い(合気道関係者アドルフ・ワーグナー氏)を契機に少しずつ考えが変わっていった。国や地域に関心は無くても、“人”には関心がある。それを突き詰めて、興味・好奇心のおもむくままに行動すれば、何かは分からないが、“何か”に出会えるのではないか、と思うようになった。

 結果として、私には、他の人のような、インパクトのあるネタはできなかった。しかしながら内定したのは、日本に帰国してからも、常に非日常を求め、探究心を持って行動し、何かに出会い続けることの重要性を、この旅で学んだからだ。

今後、一体どんな“何か”に出会えるのか、楽しみだ。